2026 年の Q2 (4-6 月) は、前四半期までの AI 半導体投資の熱狂が業績へと転写され、政策面では各国の AI 規制が具体化する節目になる。Harbor Signal 編集部は 4 つのトピックに焦点を当て、各社の動きと政策の進捗を並べた。
2026 年の Q2 は、前四半期の熱狂が「数字」として現れる三ヶ月になる。生成 AI ブームの投資フェーズから、それが業績にどう転写されるかが見える段階だ。同時に、各国の AI 規制が具体フェーズに入り、Cloudflare / Vercel / Fastly といったエッジプラットフォームの差別化競争も本格化する。
1. 半導体: H100 続々退役、B200 は供給制約続く
NVIDIA H100 の商用運用はピークを過ぎ、各ハイパースケーラーは B200 (Blackwell 世代) への移行を進めている。ただし B200 の供給は相変わらず逼迫、2026 年末まで待ちが出る状況だ。一方 AMD MI350 と Google TPU v6 が「sub-primary」の位置を確保し、3 極化が進む。
| モデル | アクセラレータ | 学習 | 推論 |
|---|---|---|---|
| H100 | NVIDIA | 2022 | 2023-2025 |
| B200 | NVIDIA | 2024- | 2026- |
| MI350 | AMD | 2025- | 2026- |
| TPU v6 | 2026- | 2026- |
2. AI: オープンウェイトが本線へ
2026 年 Q2 の AI は、クローズド最前線 (GPT-5.4 系) と、オープンウェイトの高速追従 (Llama 4 系 / Mistral) の 2 軸で動く。エンタープライズ採用は徐々にオープン側へ寄り始めており、「自社 VPC でホスト可能 = コンプライアンス要件を満たせる」が鍵になっている。
クローズド LLM の性能優位は確実に縮んでいる。価格 × 運用柔軟性で、オープン側の採用は加速する— 岡田 澪 · 外部寄稿者
3. エッジ: Cloudflare、Vercel、Fastly の差別化
エッジプラットフォーム各社は、2026 Q2 を「差別化が見える期」にすると公言している。Cloudflare は Workers AI / R2 / D1 のバンドル戦略を深化、Vercel は Next.js + AI SDK の統合を推進、Fastly は Compute@Edge + Cloudinary 買収後のメディア最適化で攻める。
4. 政策: 日米欧で AI 規制が具体化
Q2 は政策面でも節目だ。日本のデジタル庁は 5 月に「生成 AI ガイドライン 2.0」を公表予定、EU AI Act の高リスク条項施行は 6 月、米国は大統領令 14110 の実装段階に入る。エンタープライズは自社プロダクトが「どの条項に当たるか」の整理を早期に始めておくべきだ。


